土方歳三が最後を迎えた北海道函館には、彼にゆかりのある場所が数多く存在します。以下、できるだけ詳しく紹介します。
1. 五稜郭(ごりょうかく)
土方歳三が最後に戦った城郭
●所在地:北海道函館市五稜郭町44
●概要
・五稜郭は、幕末に江戸幕府が築いた西洋式の星型要塞で、戊辰戦争の終盤に旧幕府軍が立てこもった最後の拠点。
・土方歳三は、新政府軍との戦いの指揮を執るも、圧倒的な兵力差で追い詰められていった。
・1869年(明治2年)5月11日、土方は味方を鼓舞するため自ら最前線に出て、一本木関門付近で銃弾を受け戦死したとされる。
●現在の見どころ:
・五稜郭タワー(高さ107m)から要塞の星形を一望できる。
・五稜郭公園として整備され、春には桜が美しく咲く名所。
・箱館奉行所が復元されており、当時の政治・軍事の様子を学ぶことができる。
2. 一本木関門跡(いっぽんぎ せきもんあと)
土方歳三戦死の地
●所在地:北海道函館市東山町144
●概要
・土方歳三が戦死したと伝えられる場所で、五稜郭から2kmほど離れた地点にある。
・旧幕府軍が新政府軍の攻撃を防ぐために設けた関門の一つ。
・彼はこの地で馬上から指揮を執っていたが、新政府軍の銃撃により落命したとされる。
●現在の見どころ:
・土方歳三の慰霊碑が立っており、全国からファンが訪れる。
・戊辰戦争を偲ぶ案内板が設置され、当時の戦況を学べる。
3. 土方歳三最期の地碑
後世に建てられた慰霊碑
●所在地:北海道函館市若松町12(函館駅近く)
●概要
・土方歳三の最期を悼み、明治以降に建てられた石碑。
・函館戦争を象徴する場所の一つとして、新撰組ファンの聖地となっている。
4. 碧血碑(へっけつひ)
旧幕府軍戦死者を悼む碑
●所在地:北海道函館市船見町
●概要
・函館戦争で戦死した旧幕府軍兵士の霊を弔う碑。
・「碧血」とは「義に殉じた者の血は碧(あお)い」という中国の故事に由来。
・旧幕府軍の兵士の遺体は戦後、手厚く葬られずに放置されていたが、地元の人々が弔いのためにこの碑を建てた。
●現在の見どころ:
・雄大な函館の景色を望める静かな場所で、歴史を偲ぶのに最適。
・毎年、慰霊祭が開かれ、多くの歴史愛好家が訪れる。
5. 立待岬(たちまちみさき)
土方歳三の霊を慰める風景
●所在地:北海道函館市住吉町
●概要
・函館山の南端に位置する断崖絶壁の岬。
・旧幕府軍兵士が最後にこの海を眺めたと言われる。
・土方歳三を偲ぶ人々が訪れ、彼の生涯を振り返る場所の一つ。
●現在の見どころ:
・津軽海峡を一望できる絶景スポット。
・函館の夜景とは異なる、荒々しくも美しい自然が楽しめる。
6. 函館市北方民族資料館(旧相馬家住宅)
土方歳三が宿泊した可能性がある場所
●所在地:北海道函館市末広町21-7
●概要
・旧幕府軍が函館を占領した際、土方歳三が宿泊した可能性がある建物。
・相馬家は函館の豪商で、幕末期には様々な歴史的な出来事と関わった。
●現在の見どころ:
・当時の建物が保存され、歴史的な価値が高い。
・北方民族の歴史を展示する資料館としても機能。
7. 新撰組記念館(函館市亀田町)
土方歳三と新撰組に特化した記念館
●所在地:北海道函館市亀田町12-8
●概要
・新撰組や土方歳三に関する資料を展示。
・戦争当時の武具や書簡が公開されている。
●現在の見どころ:
・甲冑や日本刀のレプリカを手に取れる体験型展示あり。
・土方歳三のファンにとっては必見のスポット。
8. 旧イギリス領事館
土方歳三と関係する函館戦争の舞台
●所在地:北海道函館市元町33-14
概要
・函館戦争の際、イギリスは中立を保ちつつも、新政府軍に有利な立場をとった。
・土方歳三が戦っていた頃、欧米の国々は函館戦争をどのように見ていたのかを知る手がかりになる場所。
●現在の見どころ:
・西洋建築の美しさが楽しめる。
・当時の国際関係について学べる。
まとめ
函館には土方歳三にまつわるスポットが数多くあります。特に以下の場所は訪れる価値が高いです。
1. 五稜郭(土方が最後に指揮を執った要塞)
2. 一本木関門跡(土方歳三戦死の地)
3. 碧血碑(旧幕府軍兵士の慰霊碑)
4. 立待岬(幕末の戦士たちが最後に見た景色)
5. 函館市北方民族資料館(土方が宿泊したかもしれない場所)
函館を訪れる際は、これらの史跡を巡り、土方歳三の生き様を追体験するのも良いでしょう。